菊折枝蒔絵貝桶

菊折枝蒔絵貝桶 きくおりえだまきえかいおけ

貝桶は「貝合せ」の遊びに使う合貝(あわせがい)を納める桶です。合貝は蛤の貝殻が用いられ、360個で一揃いとします。蛤のような二枚貝は必ず同じ対でしか合わないことから、婦人の貞節の象徴とされ、婚礼調度の筆頭道具とされました。大名の婚礼行列では先頭を飾り、婚礼行列が婚家に到着すると、最初に「貝桶渡し」の儀式が行われます。

【江戸時代 19世紀 俊恭院福君所用】