<small>大名物</small><br />唐草文染付茶碗 <br />銘 荒木

大名物
唐草文染付茶碗 
銘 荒木
からくさもんそめつけちゃわん めい あらき

低い椀形(わんなり)で、高台(こうだい)を除いて内外に乳白色の釉がかかり、全体に貫入(かんにゅう)が見られる。見込と外部側面にコバルトで唐草文様を装飾的に描いている。摂津国有岡城主であった荒木村重(むらしげ/1535~86)が所有したとされる名碗である。村重は織田信長に謀反を企て、逃亡したが、信長歿後は堺で茶人として活躍した。本品は、村重ののち千利休・徳川家康が所持し、家康の遺産「駿府御分物(すんぷおわけもの)」として尾張徳川家に伝来した。

【中国・明時代 16世紀】

高7.0 口径13.8 高台径5.0

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