長生殿蒔絵手箱

重要文化財

長生殿蒔絵手箱 ちょうせいでんまきえてばこ

『和漢朗詠集』慶賀に所収の、慶滋保胤((よししげのやすたね)の佳句「長生殿裏春秋富 不老門前日月遅」を葦手文字を交えて意匠化した手箱です。長生殿は唐の華清宮(かせいきゅう)の宮殿の一つ、不老門は洛陽城門の一つで、この佳句は、万歳長久を慶賀する慣用語として用いられました。鶴・亀・松などの様々なおめでたいモチーフのほか、梅・柳・松にかかる藤・橘・紅葉・咲き乱れる秋草などによって日本の美しい四季が表されており、小さな手箱に祝福された世界が広がっています。

【鎌倉時代 13-14世紀】

一合
高17.9 縦23.5 横37.9

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