能面 般若<br />焼印「天下一是閑」 朱漆花押

能面 般若
焼印「天下一是閑」 朱漆花押
のうめん はんにゃ やきいん てんかいちぜかん しゅうるしかおう

女性の嫉妬の悲しみと怒りの極限を表現した、すぐれた造形である。室町時代中期の般若坊(はんにゃぼう)の創作による名称ともいう。「葵上(あおいのうえ)」の六条御息所(ろくじょうのみやすどころ)の怨念、「道成寺(どうじょうじ)」の蛇体(じゃたい)、「紅葉狩(もみじがり)」の鬼神に用いる。面裏の焼印により、桃山時代を代表する能面師是閑吉満(ぜかんよしみつ)の作と知られる。是閑吉満は、文禄4年(1595)に豊臣秀吉から「天下一」の称号を与えられた。

【桃山~江戸時代 16-17世紀】

作者:是閑吉満作

縦24.1 横16.7(角を除く)

おもな収蔵品【能・狂言】にもどる