古林清茂墨蹟<br />「与月林道皎偈」

重要文化財

古林清茂墨蹟
「与月林道皎偈」
くりんせいむぼくせき げつりんどうきょうにあたうるげ

古林清茂は、中国・元時代における禅林の第一人者で、茂古林(むくりん)と称された。号を休居叟(きゅうこそう)(休居子)といい、仏性禅師(ぶっしょうぜんじ)の号を贈られている。晩年は金陵(きんりょう)(江蘇省江寧)の鳳凰山(ほうおうざん)保寧寺(ほねいじ)に住した。本品は、古林清茂が泰定(たいてい)4年(1327)9月1日に月林道皎(げつりんどうこう)(1293~1351)に与えた偈頌(げじゆ)(韻文形式で仏徳を賞賛し教理を述べた文)である。月林道皎は、久我中納言具房の子で、元享2年(1322)に入元、古林清茂の会下に入り、9年にわたり古林清茂のもとで禅学した。

【徳川家康・徳川義直(尾張家初代)所用 中国・元時代 泰定4年 <1327>】