見立松竹梅の内 うゑ木売の梅<br />歌川芳玉画

見立松竹梅の内 うゑ木売の梅
歌川芳玉画
みたてしょうちくばいのうち うえきうりのうめ

本草学が盛んだった江戸時代、園芸も大流行し、大名から庶民までが植物の鑑賞・栽培に熱中しました。
本図には、正月の植木市で梅を買おうとしている女の姿が描かれいます。梅の鉢植えの脇には、正月の縁起物として贈答品になっていた福寿草(ふくじゅそう)の鉢植があり、棚には蘇鉄(そてつ)やサボテン、春の七草の寄せ植えも見られます。染付の鉢は日用に消費した素焼の鉢とは異なり、贈答用の商品に用いられたほか奇品種の栽培にも使用されました。

【江戸時代 19世紀 雑花園文庫蔵】