短刀 無銘 志津<br />名物 戸川志津

短刀 無銘 志津
名物 戸川志津
たんとう むめい しづ めいぶつ とがわしづ

志津三郎兼氏(しづさぶろうかねうじ)は、大和国手掻(てがい)の出身で、美濃国志津に移住した刀工と伝わる。『享保名物帳(きょうほうめいぶつちょう)』によれば、本品は備前国常山(つねやま)の領主・戸川肥後守逵安(みちやす)が所持し、逵安が慶長4年(1599)に主君・宇喜多秀家(うきたひでいえ)のもとを追放されたのち、前田利長(としなが)が買い求めた。前田利常(としつね)から2代将軍秀忠へ献上されたのち、紀伊家初代頼宣(よりのぶ)が拝領したという。同書には、頼宣の隠居時に尾張徳川家へ贈られたとあるが、尾張徳川家の記録には、寛永10年(1633)、3代将軍家光から初代義直(よしなお)に下賜されたと記される。

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【南北朝時代 14世紀】