安楽庵策伝竹茶杓<br />銘 しぼり

安楽庵策伝竹茶杓
銘 しぼり
あんらくあんさくでんたけちゃしゃく
めい しぼり

安楽庵策伝(1554~1642)は美濃出身の僧で、京都・誓願寺(せいがんじ)の住職となり、隠退後、塔頭(たっちゅう)の竹林(ちくりん)院に安楽庵を構えて棲んだ。笑話集『醒酔笑(せいすいしょう)』をまとめた、落語の元祖としても知られている。
本茶杓は、共筒に「しほり 前誓願 安楽庵(花押)」とあり、元和9年(1623)の隠棲後の作と知られる。茶杓の銘は、節上にある大きなシミ状の斑文にちなんで名付けられたのであろう。江戸時代を代表する大名茶人である、松江松平家7代治郷(はるさと/不昧(ふまい))の旧蔵品である。

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【江戸時代 17世紀 松江松平家伝来 岡谷家寄贈】