紅花緑葉牡丹尾長鳥文沈箱

紅花緑葉牡丹尾長鳥文沈箱 こうかりょくようぼたんおながどりもんじんばこ

中世以降、香木のなかで最も珍重された沈香(じんこう)を入れる箱で、故実では、押板(おしいた)の三具足(みつぐそく)の香炉に用いる香木を収める調度として、違い棚に飾られる。箱全面を牡丹の花や枝が囲んでおり、蓋表には対向して飛ぶ二羽の尾長鳥が配されている。
紅花緑葉とは赤と緑の漆を交互に厚く塗り重ねてから、花や鳥が赤、植物の葉が緑で現れるように深さを変えて彫り出す技法である。

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【中国・明時代 16世紀】