建安瓦硯

建安瓦硯 けんあんがけん

徳川家康の遺品「駿府御分物(すんぷおわけもの)」として尾張家に伝えられた瓦硯である。尾張家へ譲られた家康の遺品目録である『駿府御分物御道具帳』には、戦国武将で茶人としても知られる古田織部(ふるたおりべ)(重然(しげなり)、1544~1615)所持と記されている。瓦硯は瓦を転用して作った硯をいい、中国古代の古瓦を使用した硯が珍重されたが、その多くは明時代以降の模倣品であった。本品も硯背に「建安十五年(210)造」の銘があるが、明時代の倣古作(ほうこさく)と考えられる。
伝古田織部・徳川家康・徳川義直(尾張家初代)所用。

【中国・明時代 16世紀】