文正草子絵巻

文正草子絵巻 ぶんしょうぞうしえまき

塩焼の文正【ぶんしょう】を主人公とした御伽草子。塩焼で財をなし長者となった文正の二人の娘は、関白の若君と帝に嫁いで子宝に恵まれます。文正は大納言に昇進、妻とともに百歳に余る寿命を保ったという、初めから終わりまで、おめでたいことばかりという内容から、女子の正月の読初めの吉書【きっしょ】や、婚礼の調度本としても歓ばれました。

【江戸時代 19世紀 俊恭院福君(尾張家11代斉温正室)所用】