萌黄紋縮緬地雪持竹雀文様牡丹紋付小袖

萌黄紋縮緬地雪持竹雀文様牡丹紋付小袖 もえぎもんちりめんじゆきもちたけすずめもんようぼたんもんつきこそで

大奥の女性たちの装いは、階級や職制に応じて細かな決まりが定められていました。御台所は大奥の女性たちの頂点であり、その品格の高さを誇り、華麗を極めた装いがなされました。腰から裾にかけて模様を配した、いわゆる紋裾(もんすそ)の意匠形式の小袖です。紋裾の小袖は、武家では正装の打掛に対し、準礼装としてこの上に帯を締めて着用されました。萌黄の地色に雪の白と竹の黒のすっきりとした色使いで、余分な装飾を削ぎ落とした意匠に、天璋院の人柄が偲ばれます。

【天璋院篤姫着用 江戸時代 德川記念財団蔵 (展示期間:10月11日~11月5日)】