初音蒔絵料紙箱

国宝

初音蒔絵料紙箱 はつねまきえりょうしばこ

「初音の調度」は、寛永16年(1639)、3代将軍家光の娘千代姫(ちよひめ)が、尾張徳川家2二代光友に婚嫁する際に持参した調度です。『源氏物語』第23帖「初音」に因む意匠の「初音蒔絵」の調度47点、第24帖「胡蝶」にもとづく「胡蝶蒔絵」の調度10点、それ以外の意匠の調度と刀剣や染織品21点が一括して国宝に指定されています。「初音蒔絵」の意匠は「初音」の帖の「年月を松にひかれてふる人に 今日鴬の初音きかせよ」の歌意にもとづき、その歌の文字を図の中に散らしているところに由来しています。

【霊仙院千代姫(尾張家2代光友正室)所用 江戸時代 寛永16年(1639) 徳川美術館蔵】