黒塗紺糸威具足<br /><small>明珍宗貞作</small>

黒塗紺糸威具足
明珍宗貞作
くろぬりこんいとおどしぐそく

謹慎を解かれた慶勝は、公武合体を図る幕府と朝廷間の仲立ちに尽力しました。両者の信任を得た慶勝は、元治元年(1864)の第一次長州征伐の征長総督(せいちょうそうとく)に任命され、広島へ赴きました。本具足は、慶勝がその際に着用した一領です。江戸末期に活躍した尾張明珍系の甲冑師明珍宗貞(みょうちんむねさだ)によって嘉永2年(1849)に製作されました。

【江戸時代 嘉永2年<1849> 徳川慶勝着用 徳川美術館蔵】