後三年合戦絵巻<br /><small>三巻のうち巻中</small>

重要文化財

後三年合戦絵巻
三巻のうち巻中
ごさんねんかっせんえまき

後三年合戦は奥羽の豪族清原氏内部の相続争いが発端で、陸奥守として下向した源義家が清原清衡(藤原清衡)とともに、清原家衡・武衡を滅ぼした戦いです。
縦45.7センチという大きさは南北朝以降に成立した絵巻では異例の大きさです。躍動的な人物表現で残虐な場面も詳細に描かれる本巻は、背景がほとんど描かれておらず、人物が強調されています。人物図様を主とした画面は、戦の張りつめた空気を見事に表しており、合戦描写では白眉の作例といえます。
詞 持明院保脩筆 絵 飛驒守惟久筆。池田家伝来。

【南北朝時代 14世紀 東京国立博物館蔵(巻き替えがあります)】