良寛と雀<br /><small>茂木弘次作</small>

良寛と雀
茂木弘次作
りょうかんとすずめ

この良寛像は、良寛が托鉢で余った米を雀に与えているほほえましい姿です。文化9年(1812)、江戸で刊行された橘崑崙(たちばなこんろん)の『北越奇談(ほくえつきだん)』には、越後に帰郷したばかりの良寛の様子が紹介されており、托鉢で得た米が余った時は「乞食(こつじき)鳥獣にわかちあたふ」と記述されています。この良寛像を製作した茂木弘次(もぎひろつぐ・1916~2006)は、良寛の生誕の地・出雲崎出身で北村西望に師事した木彫家です。

【昭和-平成 20-21世紀 個人蔵】