書簡 貞心尼宛<br />先日は眼病の<br /><small>良寛筆</small>

書簡 貞心尼宛
先日は眼病の
良寛筆
しょかん ていしんにあて
きょうはがんびょうの

良寛が文政13年(1830)8月にしたためた、法弟(ほうてい)・貞心尼(ていしんに)宛の美しい書簡です。良寛は秋萩が咲く頃に貞心尼の住庵する福島(現・新潟県長岡市)の閻魔堂を訪ねる約束をしていましたが、この書簡で、腹痛や足のだるさがあって貞心尼のもとへ行けなくなったことを伝えています。貞心尼に宛てて詠んだ和歌は、やさしい心遣いに溢れて美しい。

【文政13年(1830) 個人蔵(展示期間:2020年1月4日~1月31日)】