初音蒔絵鏡台

国宝

初音蒔絵鏡台 はつねまきえきょうだい

「初音の調度」は、尾張徳川家2代光友(みつとも)の正室・千代姫が持参した婚礼調度です。千代姫は寛永14年(1637)、3代将軍徳川家光の第一子として江戸城で誕生し、数え年3歳で光友に嫁いでから62歳で歿するまで、生涯「姫君様」と呼ばれました。誕生から3年の歳月をかけて完成した婚礼調度は『源氏物語』の「初音」や「胡蝶」の帖を題材にした豪華絢爛な調度で、「初音の調度」と総称されます。「初音蒔絵調度」47件、「胡蝶蒔絵調度」10件に加え、染織品・工芸品を併せた総計70件が現存し、一括で国宝に指定されています。

【江戸時代 寛永16年(1639)】