刀 金象嵌銘 本多美濃守所持 義弘 本阿(花押)<br /><small>名物 桑名江</small>

重要文化財

刀 金象嵌銘 本多美濃守所持 義弘 本阿(花押)
名物 桑名江
かたな きんぞうがんめい ほんだみののかみしょじ よしひろ ほんあ(かおう)
めいぶつ くわなごう

越中国(富山県)の郷(江)義弘は、『享保名物帳』で吉光(よしみつ)・正宗(まさむね)に準じて高く評価された刀工である。本刀は板目(いため)に柾目(まさめ)の交じる地鉄(じがね)で、刃文は小湾(このたれ)に互の目が交じり多彩な変化をみせる。
名は伊勢国桑名(三重県桑名市)から出たことに由来する。本刀を磨上げ、金象嵌銘を入れたのは、徳川家康の功臣・本多忠勝(ただかつ)の子で伊勢国桑名二代藩主となった本多忠政(ただまさ/1575~1631)である。その後も、忠勝の直系にあたる岡崎本多家に伝来した。

【南北朝時代 14世紀 京都国立博物館蔵(展示期間:2022/9/17~10/16)】