黒地子犬に雪持万年青文筥迫

黒地子犬に雪持万年青文筥迫 くろじこいぬにゆきもちおもともんはこせこ

筥迫は、武家女性の礼装には欠かせない美麗なおしゃれアイテムです。鼻紙(懐紙)を挟み、七つ道具を指し入れ、箱の内には紅・紅筆・鏡などを収納しました。
七つ道具は、指物(さしもの)とも呼ばれ、銀や象牙で作られた毛抜(けぬき)・錐(きり)・小刀(こがたな)・鋏(はさみ)・匙(さじ)と、スライド式の筆がセットになっており、道具差も附属しています。道具差は押絵(おしえ)製で、模様の輪郭に挿し込み口が隠されています。七つ道具はこうした道具差に収納した上で、筥迫に挟んだと考えられます。

【江戸-明治時代 19世紀 展示期間:2023年6月3日~6月28日】