葵紋散蒔絵櫛台

葵紋散蒔絵櫛台 あおいもんちらしまきえくしだい

櫛台は多様な化粧道具を納めた化粧台で、鬢台(びんだい)とも呼ばれます。本品の引出しにもたくさんの道具が納められています。整髪に使う三ッ櫛・櫛払(くしはらい)・箆(へら・髪撫(かみなで))・油桶(あぶらおけ)・鬢水入(びんみずいれ)・鋏(はさみ)。お歯黒に使う附子(ふし)箱・鉄漿(かね)筆・鐘子(じょうず)。白粉(おしろい)や紅・眉に使う大小さまざまな筆・箆(へら)・捏墨入(こねずみいれ)・棗(なつめ)型の白粉解(おしろいとき)・毛抜(けぬき)。この一台に、必要な道具がすべて収められています。道具すべてが蒔絵で装飾され、または銀製・象牙製であり、道具自体の美しさも完璧です。

【江戸時代 19世紀】