志野山水文茶碗<br />銘 残雪

志野山水文茶碗
銘 残雪
しのさんすいもんちゃわん めい ざんせつ

柔らかな乳白色の長石釉(ちょうせきゆう)に鉄絵(てつえ)の下絵が施された絵志野の茶碗です。志野は織部と並んで近世初頭の美濃焼を代表するやきもので、長石釉が厚く掛かることを特徴とします。銘の「残雪」は春になっても残る雪をいい、季語としては春です。銘は鉄絵に掛かった白色の釉を遠くの山並みに残る雪の景色に見立てたのでしょう。

【木下家寄贈 江戸時代 17世紀】