刀 銘 本作長義・・・(以下58字略)

重要文化財

刀 銘 本作長義・・・(以下58字略) かたな めい ほんさくながよし・・・

銘の全文:本作長義天正十八年庚刁五月三日ニ九州日向住国広銘打 長尾新五郎平朝臣顕長所持 天正十四年七月廿一日小田原参府之時従 屋形様被下置也
(よみ):ほんさくながよしてんしょうじゅうはちねんかのえとらごがつみっかにきゅうしゅうひゅうがじゅうくにひろめいうち ながおしんごろうたいらのあそんあきながしょじ てんしょうじゅうよねんしちがつにじゅういちにちおだわらさんぷのとき やかたさまよりくだしおかるなり

長義は南北朝時代に活躍した備前国長船派の刀工で、名工・正宗の作風を受け継ぐ「正宗十哲」の一人に数えられる。本品は身幅が広く豪壮な一振である。銘文は刀工の国広が刻んでおり、北条家家臣で足利城(栃木県足利市)の城主であった長尾新五郎顕長(1556~1621)が、「屋形様」すなわち北条家5代氏直(うじなお)から拝領した刀であること、北条家の敗色が濃くなった天正18年(1590)5月3日に顕長が国広に命じて銘文を彫らせたことが分かる。尾張徳川家3代綱誠(つななり/1652~1699)が延宝9年(1681)に買い上げて以来、同家に伝来した。

【南北朝時代 14世紀】

刃長71.2 反り2.4 茎長16.7

おもな収蔵品【刀剣】にもどる