上巻に鳥羽院から亀山院までの天皇14人、下巻に後宇多・伏見・後伏見の3天皇と9人の法体（法親王）像、藤原忠通をはじめ摂政・関白や大臣を歴任した貴族11人の肖像を収めています。やまと絵の肖像画「似絵（にせえ）」の名品で、細線を重ねて面貌が写実的に捉えられています。筆者は似絵の名手・藤原信実と伝えられていますが、幾人かの手になったもので、鎌倉時代末期頃の製作と考えられます。