歌舞伎図巻<br /><small>二巻の内、上巻・旧見返<br />詞書 伝烏丸光広筆</small>

重要文化財

歌舞伎図巻
二巻の内、上巻・旧見返
詞書 伝烏丸光広筆
かぶきずかん

出雲阿国(いずものおくに)によって創始された「歌舞伎踊り」は、多くの追随者を生みました。この絵巻は、その内の一人・采女(うねめ)の歌舞伎踊りの場面が有名ですが、本展での主役は、現在は絵巻とは別に保管されている本来絵巻に付いていた見返しです。金銀でアゲハチョウや七宝繋文(しっぽうつなぎもん)などを表しています。その上に絵具で菊花や夕顔が不自然に描かれています。見返しの裏を見ると、菊花の下には葵紋が透けて見え、何らかの理由で葵紋を隠すために、菊花などが描かれたと分かります。

【江戸時代 17世紀(展示期間:2022/7/24~8/16)】