徳川家康自筆書状<br />おかめ・あちゃ宛

徳川家康自筆書状
おかめ・あちゃ宛
とくがわいえやすじひつしょじょう

息子の快復を喜ぶ家康
 疱瘡(ほうそう)にかかった家康の九男・義直を見舞うため、家康が側室であるお亀(かめ)・阿茶(あちゃ)に宛てた自筆書状です。お亀は義直の母親であり、当時義直とともに駿府城にいました。この時期、家康は関東におり、鷹狩の途上で義直の病気について知らされ、急遽駿府へ引き返しました。その途上で義直快復の報せを受け、したためたのが本状です。義直(「さいせう」=宰相(さいしよう))の状態がよくなっていること、また症状が軽かったことはめでたく、お亀たちのうれしさをお察ししますと述べています。

【江戸時代 慶長16年(1611) 徳川美術館蔵】